JOURNAL

DATE : 2019.12.13

「やっぱり強かった」ブレなかった勝者のメンタリティ

快晴の冬空のもと、週末の駒沢オリンピック公園は多くのスポーツイベントで盛り上がっていた。陸上競技場ではJ3の試合が開催され、オリンピック体育館では男子バレーボールリーグの試合が開催されていた。この時期ともなると、どのスポーツもシーズン終了へ向けて熱が入る試合も多い。

 

ラクロス界も同様、シーズンのクライマックスをむかえようとしていた。

午前9時、前日の夜雨でいつも以上に肌寒さを感じる駒沢オリンピック公園第一球技場には、女子ラクロス全日本クラブ選手権決勝を戦う両チームの選手、そしてゲームオフィシャルが集まっていた。いつも以上に緊張感が高まっているのかと思いきや、闘争心を隠すかのように両者爽やかな笑顔を見せてくれた。

 

日本一をかけた戦いが始まった。

 

スタートダッシュを決めたFUSION

11:00の試合開始に合わせてスタートダッシュを決めたのはFUSIONだった。素早い攻撃から相手のディフェンスの隙をついて#24寺西選手のブレイクショットで先制。そして、勢いそのままに2点目を奪ってみせたのはFUSIONだった。

しかし、2点を奪われた1Qの後半から王者の反撃がスタートした。NeOは得意のボールキープから、試合開始直後の混乱を見事におさめてみせた。

 

攻勢を強める王者NeO

2点を先制されたNeOは1Q中盤から徐々に自分たちのペースを掴む。ボールを保持しながら、ジリジリとした様子で得点のチャンスを伺った。そして、ゴール前への鋭いパスからゴール。閃光のような素早く鮮やかな得点だった。2Qがスタートし、1Qの勢いそのままにNeOでペースで時間が進んでいく。執拗なまでにシュートチャンスを狙う相手にFUSIONも、堪らずファールを犯してしまい、NeOに再三のフリーシュートの機会を与えてしまう。しかし、FUSIONのゴーリー岩田選手がNeOの希望を打ち砕くスーパーストップを立て続けに見せる。

なかなか自分たちの思うように試合が進められないNeOだが、やはり安定感は抜群だった。NeO#6多賀選手はゲームの要所でチームのピンチの芽を摘み、アタックの起点となる活躍をみせた。そして、エースの#12高野選手はセンスの光るプレーを随所に発揮し、その存在感を際立ってみせられた。

決定機を逸するNeOは立て続けにシュートを放つも、2Qは1 – 0と(NeOの)フリーシュートでの1得点に終わった。

 

勝負を決する後半戦

後半戦もNeOのペースで試合が進む。しかし、FUSION#23岩田選手の感覚は研ぎ澄まされていた。

エリアの内・外と攻撃を仕掛けてくる相手にFUSIONディフェンスの隙間が生まれだした。しかし、ここでもゴーリーのストップが続き得点を許さない。だが、王者NeOは自分たちのペースを見失うことなく、ゴールへのアタックを続けた。そして、3Qでの唯一の得点がNeOに。1点をリードされたFUSIONは点を取りにいかなくてはいけない状況となった。

運命の4Q。シーズンの結末を決める最後の15分が始まった。手に汗握る接戦に、観客も1プレー1プレーを食い入るように見つめていた。何としてもリードを奪いたいNeO、必死に食らいつくFUSION。両者ともに互いの持てる全てを出し合っていた。

4Qでリードを広げたのはNeOだった。

しかし、経験値豊富な攻撃陣を要するFUSIONもタダでは転ばない。FUSION#10高橋選手がボールを積極的に受け、起点となり攻撃を組み立てる。

高橋選手のスキル・経験・試合感は、どんな試合でも目を見張るものがある。FUSIONも反撃を仕掛ける中、#17水戸選手の単独突破から1点を返す。しかし、ボールキープを続けるNeOの攻撃に足を使わされたFUSIONに疲労の色が見え始めた。ほんの一瞬だった。ライドの流れからボールを奪われ失点。

ゲームを通じて、FUSIONの猛攻を3失点に抑えたNeOのDF陣の安定感には目を見張るものがある。新加入選手ながらもDFでチームに安定感をもたらした#89井上選手。ビックセーブを含め、失点を3におさえたゴーリー井上選手も含め、このゲーム功労者と言えるだろう。

 

 

今年もまたNeOに軍配が上がった。そして、4連覇を達成した。

 

「やっぱり強かった」

試合を振り返ると、そう言わざるを得ないだろう。先制され、普通のメンタリティであれば、焦りを感じてしまう試合展開に動じることもなく、自分たちの任務を遂行したNeO。その王者たる”勝者のメンタリティ”は今年もブレることはなかった。

 

多くの観客を魅了し、沸かせた全日本クラブ選手権決勝。

NeO、FUSIONの両チームの選手・スタッフ・関係者に大きな拍手を送りたい。

 

女子ラクロスクラブのシーズン振り返ってみた<掲載後記>

この時期を迎えると、「今年はどんなシーズンだったのか」そう振り返ることが多い。

ふと思い返すと、走馬灯のように様々なシーンが頭の中を駆け巡る。シーズンを通じて生まれた試合、得点、プレー、そのいづれにもドラマがあったように思える。その一つ一つのシーンで生まれた喜びや悲しみ、感激や涙。そんな風に感情を揺さぶられた体験が、ラクロスが私を魅了してやまない理由の一つだ。また今年もそう思える1年を過ごせ私は幸せ者の一人かもしれない。

 

『ラクロスは最高だ』

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